社宅関連コラム

今さら聞けない!賃貸の初期費用とは【その2】

2021.11.15

今回は前回お送りしました
今さら聞けない!賃貸の初期費用とは【その1】」の続きとなります賃貸借契約時の初期費用についてお送りさせて頂きます!

契約時にかかる費用をしっかり把握し、損なく良いお引越しが出来ますようお届けさせて頂きます。

7.火災保険料

火災保険は賃貸借契約に付随するものとして基本的に加入必須とされており、金額はお部屋の広さにもよりますがおおよそ15,000円~25,000円程度です。

自身の家財等を守る目的としては勿論の事、万が一貸主に損害を与えてしまう場合や、隣人等に損害を与えてしまう場合にも備え、貸主側から指定のない場合でも加入すべきでしょう。

また、社宅契約を年間に複数行う法人様の場合は、包括保険に加入することも検討してみると良いでしょう。

包括保険

包括保険とは、法人様が有する一定量の借上社宅に対して包括的に(まとめて一つの)​​​​​​保険契約を行うもので、基本的に契約期間は1年間です。
途中解約や新規契約の増減の度に申し込みする必要が無く、年に1回の精算のみを行うため、加入や退去時の手続きが削減できる保険です。

8.保証料(保証会社の利用料)

保証料とは、保証会社を利用する(保証委託契約を結ぶ)為に借主が保証会社へ支払う利用料です。

保証会社発祥の原点は「保証人がいないからお部屋を借りられない」というような借り手の為のサービスとしてであった為、料金は借り手が負担するものとなっておりますが、今では反対に貸し手にとってのメリットが重視され、保証人が立てられる人に対しても契約条件として保証会社利用を指定するケースが多数を占めている状況です。

法人契約においては、法人様の規模等によって免除となる場合や、社内規定で利用不可とされるケースも多いかと思いますが、一般的に発生するな費用の種類は下記の通りです。

初回保証料

契約時に1度だけ支払うもの。料金設定は保証会社により様々ですが、おおよそ総額賃料の30%~100%などです。
※総額賃料とは、賃料・管理費・雑費・駐車場代などを全て合わせた毎月支払総額のこと。

月額保証料

契約期間中毎月支払うもの。料金設定は保証会社により様々ですが、おおよそ総額賃料の1%~5%などです。

例えば総額賃料が10万円で月額保証料2%の場合は、10万円×0.02=2,000円が月額保証料となります。
お部屋探しの際にお客様が見るチラシなどには具体的金額が書かれていない事が多い為、設定している予算から逆算して把握しておく必要があります。

年間保証料

指定年数経過ごとに支払うもの。年数及び料金設定は保証会社により様々ですが、おおよそ1年毎に10,000円~20,000円などです。

契約時の初期費用に含まれる金額ではない為見落としがちですが、定期的に負担となる為十分把握しておく必要があります。

保証会社利用についてのアドバイス

上記の通り、利用する保証会社によって料金に大きな差が出る事もある為、仮に料金の高い保証会社利用を指定された場合は、他に利用できる保証会社がないかどうかを不動産業者に確認してみましょう。

9.24時間サポート料

「24時間サポート」とは通称であり、各事業者によって「安心サポート」、「〇〇クラブ」、「〇〇の会」など様々な名称で存在するサービスです。
その内容としては通常、主に管理会社の営業時間外に起こった鍵紛失や水漏れ等に対しての、24時間365日緊急駆け付けサービスです。

不動産業者によって、お部屋の契約条件として必須加入の場合、原則必須加入だが交渉によって任意加入に出来る場合、任意加入の場合がありますが、この旨はチラシ等に記載されていないことも多い為、不要と考える場合は都度確認すべきでしょう。

10.消臭代、消毒代

24時間サポート同様、標題の名目は通称であり、この他にも「抗菌代」、「〇〇プロテクト」、「〇〇パック」、「虫駆除サービス」など様々な名目で表記されます。

その内容としては消臭スプレー缶の散布程度である事がしばしばであり、1~8までに記載した各料金と比較して、借り手にとって最も実利の少ないサービスと言えます。

24時間サポート同様、不動産業者によって、お部屋の契約条件として必須加入の場合、原則必須加入だが交渉によって任意加入に出来る場合、任意加入の場合がありますが、この旨はチラシ等に記載されていないことも多い為、不要と考える場合は都度確認すべきでしょう。

11.前家賃(家賃=賃料+管理費とします)

初期費用における前家賃とは、契約開始から一定期間後までの家賃のこと。

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【例】賃料75,000円、管理費5,000円、11月20日契約開始の場合の前家賃

≒11月20日~11月30日までの日割り家賃{(75,000円+5,000円)÷30日(当月の日数)×11日(日割分)}+12月分の家賃(75,000円+5,000円)

≒109,333円

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首都圏の賃貸借契約においては多くの場合、上記の例のように契約開始日を含む月の家賃と翌月分の家賃を指します。
※契約開始日が月の上旬である場合は当月分のみを指す場合があったり、不動産業者独自のルールによって翌々月分までを指す場合があったりもします。

通常、家賃は当月末に翌月分を支払う形態が取られますが、上記の例で言えば、契約(11月20日頃)の直後に12月分の家賃を支払うタイミング(11月末)が来ることになるため、初回請求で翌月分まで支払う事が貸主借主双方にとって合理的であることから、このような請求方法が一般的となっています。

前家賃は、支払いのタイミングは違えど「支払うべきものを支払う」内容であるため、手持ちが少ない等の理由を除けば特段留意する必要のない項目です。

フリーレント

上記前家賃に影響を与える契約条件として「フリーレント」があり、フリーレントとは、一定期間の前家賃が無料となる事です。
※フリーレントは賃料のみを対象とする場合と、賃料+管理費を対象とする場合があります。
※基本的にフリーレントの期間は契約開始日を期首とし、任意の期間を選択することはできません。

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【例】賃料75,000円、管理費5,000円、11月20日契約開始、賃料のみ1ヶ月間フリーレントの場合の前家賃

≒11月20日~11月30日までの日割り管理費(5,000円÷30×11)+12月20日~12月31日までの日割賃料{(75,000円÷31日(12月の日数)×12日(日割分)}+12月分の管理費(5,000円)

≒35,865円

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このように、契約条件にフリーレントが付いている場合は大きく費用を抑えることができます。

まとめ

以上が賃貸の契約にあたり必要となり得る初期費用の基本的内容です。
一つ一つを理解した上でその予算の上限や要否を見極め、法人様においては事前に合理的な規定を策定することが、より満足のいくお部屋探しへの近道となります。

もしあなたがお部屋探しをする上で、他にも不明な点等が出てきた場合には是非当社へお問い合わせください!

【お問い合わせ】 株式会社プレニーズ https://pleaneeds.biz/